管理栄養士になるためにお勉強中のみなさんが課題の献立を考えるとき、多くの方はスマホで料理のWebサイトなどをぱぱっ!と探して「このお料理が美味しそう」と選んでいるのではないかと思います。(わたしが学生の頃は今のような便利なネット社会ではなかったので、献立のヒントは『オレンジページ』の本や『栄養と料理』などの雑誌から頂戴していましたが、もしかするといまどきは生成AIにもお手伝いしてもらうのが当たり前になっていたりして?!)
インターネットの普及によってレシピを探すことはかなり楽ちんになりましたが、管理栄養士を目指す学生のみなさんが作る献立は『美味しくて見映えが良い』だけでは足りません。喫食対象者の栄養必要量や食品構成を考えて、大量調理への展開や、療養食・介護食への展開などもできる献立を作ります。3年生は6月から臨地実習がスタートしますが、献立の課題は多くの実習施設でだされますので、最近は放課後や早朝にPCと格闘している姿を見かけるようになりました。レシピが世界中・無限にあっても、献立作成はいつの時代の学生さんも悩ませる課題のようです。
今、使用している食品成分表は「成分表増補2023(八訂)」で、食品数は2,538あります。例えば、肉類だけでも317品もあり、「うし」には〔和牛肉/乳用肥育牛肉/交雑牛肉/輸入牛肉〕とあり、それぞれに部位が細かく記載されていて、「ぶた」も〔大型種肉/中型種肉〕、「にわとり」にも〔親/若どり〕とあって、せっかくネットで見つけたお料理のお肉(部位)がよく分からず、『自分が使いたいお肉はどれ?よく出回っているお肉の部位がどこ?』と選べずに迷走してしまう学生さんがいます。1年生の授業で成分表の使い方を学んでいますが、市場に出回っている食品は地域性や流行などもあり、いつものお買い物や食卓でもアンテナを立てていないと気がつかないことかもしれません。
蛇足ですが、お肉の部位に少し興味を持ってもらえると良いかなと思い、趣味で集めているおもちゃをご紹介します。うし・ぶた・にわとりに加え、ひつじと本まぐろの解体パズルです。かなり細かく分かれている上にちょっと小さめサイズなので、お腹の中から全部出してしまうと、完成までなかなかの時間を要します。献立作成に疲れたときはこんな遊びをしてみてはいかがでしょう♪(余計に疲れるかな?)
記事:健康栄養学科研究室
Comments